10月08日 基本情報技術者試験
Nキャリアアカデミー講師の佐藤です。
今回は「 基本情報技術者試験 」について紹介させていただきます。
未経験からIT業界を目指す場合の登竜門としてITパスポートが有名ですが、その上位資格に位置付けられるのが本資格になります。
【概要】
試験日時:随時(CBT方式)
試験時間:科目A 90分 60問:四肢択一
科目B 100分 20問:多肢選択式
合格基準:各科目600点(1000点満点)以上
難易度:(未経験者には)そこそこ難しい
合格率:CBT方式になって以降は40%台を中心に遷移
受験料:7,500円(税込み)
学習時間:約200時間(未経験者の場合の目安)
【学習方法】
試験は幅広い知識を問われる科目Aと、実務的な内容を取り込んだ科目Bに分かれます。
それぞれの出題範囲をきちんと把握し、試験対策をしていきましょう。
■科目A
科目Aはテクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系という3つのカテゴリーから、毎年ほぼ決まった割合で出題されます。
テクノロジ系の問題が60問中41問と大半を占めるので、テクノロジ系を中心に学習を進めましょう。
インプット用の資料としては、実際に本屋に行き、「これだ!」と感じるテキストを使用するのがいいと思います。
人により「イラストや図が多く、イメージを通して分かりやすく説明しているテキスト」が好みだったり、
「イメージよりも正確性を重視した、文章量の多いテキスト」が好みだったり千差万別です。
ぜひご自身の感覚でテキストを選んでいただけたらと思います。
テキストに目を通したらその後はひたすら「過去問道場(https://www.fe-siken.com/fekakomon.php)」で過去問に取り組んでください。
古い順に3~5年分実施すれば、かなり合格圏に近づけると思います。
(日々IT業界の情報はアップデートされているため、受験直前に最新の過去問を実施するのがおススメ。)
問題を解くだけではなく、間違った問題の復習もしっかりしましょう。(サイト内でしっかり解説してくれます。)
■科目B
科目Bは全20問で構成され、アルゴリズム・プログラミングに関する問題が16問、セキュリティに関する問題が4問出題されます。
アルゴリズム・プログラミングのカテゴリーではプログラミングについての知識やソースコードを読み解く力の有無を問われ、
セキュリティのカテゴリーでは仮想の企業が抱えるセキュリティ上の問題を解決する手段を問うような問題が出題されます。
科目Bの問題は過去問道場に掲載されていません。
掲載しているサイトも見当たらないため、対策用のテキストを購入するのが早いと思います。
プログラミングに慣れている人であれば比較的解きやすい問題が多いと思いますが、
科目Bの最大の難所は出題文の「言い回し」です。
少し理解しづらい文章が多く、そこで手間取ってしまうとあっという間に「時間切れ」なんてことも・・・。
演習問題に取り組む中で時間配分についても練習しておきましょう。
【所感】
「学習時間200時間!」と謳っているサイトも多い、少しハードルの高い資格です。
冒頭で「ITパスポートの上位資格」と書きましたが、ITパスポートがIT用語を問われるのに対して、
基本情報はIT(業界)の様々なことについて理解しているかを問われる資格になります。
ITパスポートと試験範囲が似ている部分も多くありますので、ITパスポートに続けて受験するのがおススメです。
とはいえ、ITパスポートよりも踏み込んだ内容も多くなりますので、しっかり準備の時間は確保しましょう。
テキストを一通り読んだ後の対策としては、
科目A → 過去問道場 (https://www.fe-siken.com/fekakomon.php)
科目B → 問題集
の反復が学習コストが低いと思います。
多少なりともIT業界の経験がある人であれば、あまり時間をかけずに合格圏内に届くことも可能でしょう。
基本情報技術者試験だけに言えることではないのですが、合格のコツは「100点満点を目指さないこと」です。
IT系の資格の多くは6割取れていれば合格できます。
ということは、4割は落としても合格が可能なのです。
どうしても苦手な分野があれば、その問題については「捨て問」にしてください。
「苦手の克服」も大切ですが、「得意分野を落とさない」こともそれ以上に大切になってきます。
試験時間は科目Aが90分、10分の休憩をはさんで科目Bが100分と長丁場になりますが、あまり余裕はありません。
特に計算問題に掛かりっきりになってしまうと、思った以上に時間が経過してしまいます。
時間の管理方法も含め試験の環境を意識しながら過去問や問題集に取り組みましょう。
基本情報技術者試験は、新卒社員に入社1年目で取得を勧めている企業もあるような資格となります。
未経験者の採用を検討している企業では、基本情報技術者試験を重視している企業もありました。
少しハードルの高い資格になるかもしれませんが、訓練期間中に取得して少しでも就職活動を有利に進めていきましょう!